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イアン・マキューアン「アムステルダム」

アムステルダム (新潮文庫)

アムステルダム (新潮文庫)

物語がどこへ向かっていくのか、それについてはあまり想像しないように読んでいる。今、注目しているのは、登場人物の一人である作曲家の創作の姿勢・過程。著者のマキューアンは作曲家なのだろうか。あまりにも的確な描写に驚く。ここに書かれていることに似たようなことは僕も経験している。それを確認して思わず、身震いした。例えば、

強みは具体的なことで、何がしたいか正確に分かっている点だ。

とか、

いまは頭で分かっているのに耳にできない感じだった。

とか。音はまだ他人の物になれるほどのフォルムを持てていないのに、完成形が想像できて楽観的になる、とか。まさに今の僕自身だよ。

・・・、なんておこがましい!