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ASIA ORCHESTRA WEEK 2006

招待状をいただいたので、体調が芳しくないにも関わらず行ってきた。韓国交響楽団の演奏会。

Korean Symphony Orchestra

ザ・シンフォニーホールの椅子、こんなに座りにくかったかと思うくらいに体が痛む。開演まで間があるというのに、指定された座席に早々と座ってしまい、そのまま動けなくなってしまった。仕方がないので自分の周囲を見回したり、読みかけの本のページをめくったりする。韓国のオーケストラということで、朝鮮学校の服を来た学生の方々や、耳慣れない言葉を発している方々が多い。多いと言っても客席には人はまばらで、空席もかなり目立っていた。このまま開演になってしまうのかと危惧したが、開演までには僕の席からは極端な空席は見えなくなっていた。奏者がそれぞれ自由に入場してきて音出しを始める。オーボエ・ダ・モーレ(?)の奏者が大音量で吹いていて笑える。弦楽器多い。12型で、そのうち弦楽器の男性奏者は10名も居ない。女性が多い。

ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」は初っ端から危なっかしかった。ソロはある程度安定しているのだが、合奏になるとまとまりが悪くなり、瞬発力が霧消してしまう。クラリネットは音色が開き気味、オーボエは線が細い。弦楽器のイントネーションは良いのだが、のっぺりとした表情が延々と続いていて、結局どこを目指しているのかが、見えず聞こえない。音楽を統率していく指揮者のバランス感覚が悪いのかも知れない。妙な響きは頻出するし、無意味にスネアのロールが強調されていたりするし・・・。指揮の動きに注目すると、左手の動きがパターン化している。音楽に寄り添った動きにもなっていないし、前振りで目指す音楽が提示されているでもない。少し才能を疑う。それに何より残念だったのが、奏者の一所懸命さが感じられないこと。熱血な演奏をしてくれるのではないかと勝手に期待していた僕が悪いとは言え、表情に覇気がない*1し、指揮についていこうという雰囲気もない。創立21年ともなると、悪い意味でのプロフェッショナリズムが蔓延してしまっているのだろうかと勘繰ってしまう。いやいや、勝手な言い草です。ごめんなさい。ピッコロ奏者は可愛いと思いました。何を見ているんだ。

続けて、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第4番。ここでも弦楽器の表情が単調で。ヴァイオリン達からは歌い込むような表情を部分的に感じられるのだけど、ヴァイオリンに比べるとヴィオラもチェロも主張に欠けるし、ヴァイオリンだってまだまだ足りない。イントネーションが良いだけでは、良い音楽になり得ない典型を見せられた感じ。オーボエが合奏の縦の線から飛び出す箇所が何度か。これは指揮が悪い。と、色々書いているが、実際は体の痛みに耐えていて、まともに鑑賞できなかったのかも。

結局、体調がこれ以上悪くなっても困るので、第1部で失礼させてもらった。ごめんなさい。「火の鳥」、聴きたかったけど。

*1:表情を読み取る能力が僕にないのかも知れないけども。