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やっぱりアルゲリッチは特別だ・・・

この前に買ったアルゲリッチの弾くショパン「ピアノ協奏曲第1番」を聴いている。

凄い才能と言うのは瞬発力を持っている。アルゲリッチの変幻自在な演奏を聴いて思う。この演奏の素晴らしさ・面白さは、この曲を初めて聴く人にもすぐ理解できるだろう、と。

この録音はスタジオで収録されたものだと思うが、そんな雰囲気は聞こえて来ない。場所はコンサートホール、これから始まる演奏に期待し胸を高鳴らせる大観衆を前に、その注目に応えるべく演奏されたかのような真剣さがある。フレーズを慈しむような表情はあっても、演奏が淀む瞬間は全く無い。常に前に前に。アルゲリッチは走り続ける。

凄いのはアルゲリッチだけではなくて、指揮のアバドもだ。彼にもアルゲリッチと同じ種類の情熱はあるが、丁寧な表情付けを失わないクールさもある。けど、アルゲリッチの温度からも遠くない。この協奏曲のオーケストラパートがこれほど雄弁に再現されたのを初めて聴いた。アバドの才能も特別だったのだ。僕などがおこがましいですが、見直しましたw

音楽は生き物。特に再現芸術とも言われるクラシック音楽は、今音楽が生まれ出る興奮を、そして今音楽が変化する意外性を強くアピール出来れば、その素晴らしさ・面白さはもっと認知される種類の音楽なのだと思う。そのアピールのためのサンプルとして、この演奏はずっと覚えられていて欲しい。