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宮城谷昌光「晏子」

晏子〈第4巻〉 (新潮文庫)

晏子〈第4巻〉 (新潮文庫)

と言うわけで読了。晏弱を描いている部分では流れるような物語性があって、どんどん引き込まれていった。莱を併呑する部分の爽快さ。多くの人と接することで、大らかに伸びやかになっていく蔡朝が印象的。そして晏嬰を描いている部分では、インパクトのあるエピソードを群島のように繋いでいく。その一つ一つの衝撃に揺さぶられたまま、今も。一部の書評の中には晏弱こそが主役だとするものもあるが、その部分には首肯しかねる。晏弱にはしなやかな生き方と、そして良い意味での策があるが、晏嬰の真っ直ぐさはそういったものさえも寄せ付けない。この対比あっての、晏弱であり、晏嬰なのだ。きっと。

いやー、すっきり。