題名のない音楽会21
今日は、松永貴志さんがオーケストラ・アレンジをするという内容。
松永さん自作曲のアレンジ。酷い。濁った音が続いているだけで、聴かせ所が見えない。いや、原曲を知らないので、どう変貌したのかの視点からは聴くことはできないのだけど。各楽器の音域選択がよくないのかな、と思っていたら、松永さんの書いた楽譜が大きなパネルで出てきた。フルート低い!と思ったら、羽田健太郎さんがそれを指摘w ファゴットに低い音域を連続して吹かせる部分があったらしく、それも良くない箇所として指摘されていた。ジャズの管楽器奏者なら吹けるのか?
最後は梅田俊明さん*1指揮でブリテン「青少年のための管弦楽入門」。その映像を見ながら、羽田さんと松永さんの実況中継。うん、話としては面白い。歌舞伎とかのリアルタイム解説みたいな感じで。が、話している内容には幾つか疑問も。トランペットは同音連打が得意? ファゴットのあの楽譜を吹くのが大変なのと同じで、トランペットも決して得意ではないと思うのだが・・・。けど、トンデモない同音連打のアレンジを聴いてみたい気もする。ベルキスの「戦いの踊り」みたいな*2。
最後のフーガのところで出てきたテロップ。
こういう考え方だけで進めていると没個性なものが出来上がりそうだ。ヴァイオリンがメロディを担当とか。もちろんメロディを担当することが圧倒的に多い楽器だが、最初からそれを意識させる必要もない気がする。が、捉え方としては基本的には賛同。オーボエの「リードが細く演奏が難しい」というのは何だw アレンジの方法ですらないぞ。
アレンジで難しいのは、旋律の受け渡し方だ。旋律が大きな役割を占める作品であれば、やはり旋律線の流れを先に書いていくほうが良いものになりそう。どの楽器から、どの楽器に移すか。自然に繋がりつつ、飽きが来ないようにするのは難しい。ふと思い出したが、久石譲さんの旋律楽器の繋がり方はいつも秀逸。