オペラの年表
半ば意地になりながら、「オペラの年表」を作ってみた。オペラもオペレッタも楽劇も、十把一絡げにしてしまっているがご容赦。
- 交響曲と同様にモーツァルトの作品から始めてみた。
- 作曲年が分からないものは、初演年で記載している。が、もう自分でもどれがどれかは分からない。
- 出身地域と活動地域が異なる作曲家が意外に多い(サリエリとか、マイアベーアとか)が、出身地域で記載した。
- 東欧と北欧、そしてイギリスとアメリカの作品については、後で調べて追記していきたい。
年号 | 情勢 | ドイツ・オーストリア | イタリア | フランス | 東欧・北欧 | ロシア・旧ソ連 | イギリス・アメリカ | その他・日本 |
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1768 | モーツァルト:バスティアンとバスティエンヌ | |||||||
1769 | ||||||||
1770 | モーツァルト:ポントの王ミトリダーテ | |||||||
1771 | モーツァルト:アルバのアスカーニオ | |||||||
1772 | グルック:オーリードのイフィジェニー モーツァルト:スキピオの夢、ルチオ・シッラ |
サリエリ:ヴェネツィアの定期市 | ||||||
1773 | ゴセック:サビニ人 | |||||||
1774 | ||||||||
1775 | モーツァルト:偽の女庭師、牧人の王 | |||||||
1776 | ディッタースドルフ:アルチファンファーノ | |||||||
1777 | ハイドン:月の世界 | |||||||
1778 | グルック:トーリードのイフィジェニー | |||||||
1779 | ||||||||
1780 | ハイドン:報われた誠意 | |||||||
1781 | モーツァルト:イドメネオ | |||||||
1782 | ハイドン:オルランド・パラディーノ モーツァルト:後宮からの誘拐 |
ゴセック:テセウス | ||||||
1783 | ハイドン:アルミーダ | |||||||
1784 | ||||||||
1785 | ||||||||
1786 | モーツァルト:フィガロの結婚 | サリエリ:音楽が第一、言葉は次に | ゴセック:ロジーヌ | |||||
1787 | モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ | |||||||
1788 | ||||||||
1789 | フランス革命 | |||||||
1790 | モーツァルト:コジ・ファン・トゥッテ | |||||||
1791 | モーツァルト:魔笛、皇帝ティートの慈悲 ハイドン:オルフェオとエウリディーチェ |
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1792 | ゴセック:自由への捧げ物 | |||||||
1793 | ケルビーニ:メデア | ゴセック:共和国の勝利 | ||||||
1794 | ||||||||
1795 | ||||||||
1796 | ナポレオン戦争 | |||||||
1797 | ||||||||
1798 | ||||||||
1799 | サリエリ:ファルスタッフ | |||||||
1800 | ウェーバー:森の娘 | |||||||
1801 | ||||||||
1802 | ウェーバー:ペーター・シュモールと隣人たち | |||||||
1803 | ||||||||
1804 | ウェーバー:リーベツァール | スポンティーニ:ミルトン | ||||||
1805 | ベートーヴェン:フィデリオ | |||||||
1806 | 神聖ローマ帝国崩壊 | |||||||
1807 | スポンティーニ:ヴェスタの巫女 | |||||||
1808 | ||||||||
1809 | スポンティーニ:フェルナンド・コルテス | |||||||
1810 | ウェーバー:シルヴァーナ | ロッシーニ:結婚手形 | ||||||
1811 | ||||||||
1812 | ナポレオンのモスクワ遠征 | ロッシーニ:デメトリオとポリビオ、幸福な間違い、絹のはしご | ||||||
1813 | ロッシーニ:アルジェのイタリア女 | |||||||
1814 | ウィーン会議 | |||||||
1815 | ロッシーニ:イギリスの女王エリザベス | |||||||
1816 | シュポア:ファウスト | ロッシーニ:セヴィリアの理髪師、オテロ | ||||||
1817 | ロッシーニ:シンデレラ、どろぼうかささぎ、アルミーダ | |||||||
1818 | ||||||||
1819 | シューベルト:双子 シュポア:ゼミールとアゾール |
スポンティーニ:オリンピア | ||||||
1820 | ウェーバー:魔弾の射手 | |||||||
1821 | ||||||||
1822 | シューベルト:アルフォンソとエストレルラ シュポア:イェソンダ |
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1823 | ウェーバー:オイリアンテ シューベルト:謀叛人たち、フィエラブラス メンデルスゾーン:ボストンから来た伯父さん |
ロッシーニ:セミラーミデ | ||||||
1824 | マイアベーア:エジプトの十字軍 | ドニゼッティ:リヴァプールのエミリア | ||||||
1825 | メンデルスゾーン:カマチョの結婚 | ベッリーニ:アデルソンとサルディーニ ロッシーニ:ランスへの旅 |
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1826 | ウェーバー:オベロン | ロッシーニ:コリントの包囲 | ||||||
1827 | ベッリーニ:ビアンカとジェルナンド | |||||||
1828 | ドニゼッティ:四旬節前の最後の木曜日 | |||||||
1829 | メンデルスゾーン:異国よりの帰郷 | ロッシーニ:ウィリアム・テル ベッリーニ:異国の女、ザイラ |
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1830 | フランス七月革命 | ベッリーニ:カプレーティとモンテッキ ドニゼッティ:アンナ・ボレーナ |
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1831 | ベッリーニ:夢遊病の女、ノルマ | エロール:ザンパ | ||||||
1832 | ドニゼッティ:愛の妙薬 | |||||||
1833 | ドニゼッティ:トルカート・タッソー、ルクレツィア・ボルジア ベッリーニ:テンダのベアトリーチェ |
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1834 | ワーグナー:妖精 | ドニゼッティ:イングランドのロズモンダ、マリア・スチュアルダ、ヴェルギのゲンマ | ||||||
1835 | ドニゼッティ:ランメルモールのルチア ベッリーニ:清教徒 |
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1836 | マイアベーア:ユグノー教徒 ワーグナー:恋愛禁制 |
ドニゼッティ:ベリザリオ、カレーの包囲 | グリンカ:イワン・スサーニン | |||||
1837 | ドニゼッティ:ロベルト・デヴェリュー | |||||||
1838 | ベルリオーズ:ベヴェヌート・チェルリーニ | |||||||
1839 | ヴェルディ:サン・ボニファチオ伯爵オベルト | |||||||
1840 | ワーグナー:リエンツィ | ドニゼッティ:連隊の娘、ポリウト、寵姫、アルバ公 | ||||||
1841 | ヴェルディ:ナブッコ | |||||||
1842 | ワーグナー:さまよえるオランダ人 | ドニゼッティ:シャモニーのリンダ、ドン・パスクワーレ | グリンカ:ルスランとリュドミラ | |||||
1843 | ドニゼッティ:ロアン家のマリア、ポルトガル王ドン・セバスティアン | |||||||
1844 | フロトー:アレッサンドロ・ストラデルラ | ドニゼッティ:カテリーナ・コルナーロ ヴェルディ:エルナーニ、二人のフォスカリ |
エルケル:フニャディ・ラースロー | |||||
1845 | ワーグナー:タンホイザー | ヴェルディ:ジャンヌ・ダルク、アルツィラ | ||||||
1846 | スッペ:詩人と農夫 | ヴェルディ:アッティラ | ||||||
1847 | スッペ:田舎娘 フロトー:マルタ |
ヴェルディ:マクベス、群盗 | ||||||
1848 | 「共産党宣言」、1848年革命 | ワーグナー:ローエングリン | ヴェルディ:海賊 | |||||
1849 | ヴェルディ:レニャーノの戦い、ルイザ・ミラー | トマ:アフリカの土人官吏 | ||||||
1850 | シューマン:ゲノヴェーヴァ | ヴェルディ:スティッフェリオ | グノー:サフォー トマ:真夏の夜の夢 |
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1851 | ヴェルディ:リゴレット | トマ:レーモン | ||||||
1852 | フランス第2帝政 | ヴェルディ:トロヴァトーレ | エルケル:バンク・バーン | |||||
1853 | クリミア戦争 | ヴェルディ:椿姫 | オッフェンバック:マチュラン神の宝物、ペピト | |||||
1854 | ワーグナー:ラインの黄金 | グノー:血まみれの修道女 | ||||||
1855 | ヴェルディ:シチリア島の夕べの祈り | オッフェンバック:二人の盲人、白夜 | ||||||
1856 | ワーグナー:ワルキューレ | オッフェンバック:子守女 | ||||||
1857 | ヴェルディ:シモン・ボッカネグラ、アロルド | グノー:いやいやながら医者にされ オッフェンバック:悪魔の3つの接吻 トマ:プシュケ |
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1858 | コルネリウス:バクダードの理髪師 ブルッフ:戯れと悪知恵と復讐 |
ヴェルディ:仮面舞踏会 | オッフェンバック:天国と地獄 | |||||
1859 | ワーグナー:トリスタンとイゾルデ | グノー:ファウスト、フィレモンとボーシス オッフェンバック:ブラバントのジュヌヴィエーヴ ビゼー:ドン・プロコピオ |
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1860 | スッペ:寄宿学校 | |||||||
1861 | グノー:シバの女王 オッフェンバック:フォルトゥニオの歌 |
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1862 | ビスマルク、普首相就任 | スッペ:スペードの女王 | ヴェルディ:運命の力 | ベルリオーズ:ベアトリスとベネディクト オッフェンバック:おしゃべり男とおしゃべり女 |
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1863 | ブルッフ:ローレライ | ベルリオーズ:トロイの人々 グノー:ミレイユ ビゼー:真珠とり |
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1864 | マイアベーア:アフリカの女 | グノー:ロメオとジュリエット オッフェンバック:ライン川の水の精、美しきエレーヌ |
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1865 | スッペ:美しきガラテア | |||||||
1866 | 普墺戦争 | スッペ:軽騎兵 | ヴェルディ:ドン・カルロ | トマ:ミニョン ビゼー:美しいパースの娘 |
スメタナ:売られた花嫁 | |||
1867 | オーストリア=ハンガリー帝国成立 | ワーグナー:ニュルンベルクのマイスタージンガー | オッフェンバック:ジェロルスティーン大公妃 | スメタナ:ダリボル | ||||
1868 | ボーイト:メフェストーフェレ | オッフェンバック:ペリコール トマ:ハムレット |
チャイコフスキー:ヴォエヴォーダ | |||||
1869 | オッフェンバック:トレビゾンドの女王 | キュイ:ウィリアム・ラトクリフ チャイコフスキー:ウンディーネ |
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1870 | 普仏戦争 | ヴェルディ:アイーダ | ||||||
1871 | ドイツ帝国成立 | ワーグナー:ジークフリート | ドヴォルザーク:王様と炭焼き | |||||
1872 | ブルッフ:ヘルミオーネ | サン=サーンス:黄色の王女 | スメタナ:リブシェ | ムソルグスキー:ボリス・ゴドゥノフ | ||||
1873 | J.シュトラウスII:ローマの謝肉祭、こうもり | ドリーブ:王様のお言葉 | チャイコフスキー:オプリチニーク | |||||
1874 | ワーグナー:神々の黄昏 | ビゼー:カルメン サン=サーンス:サムソンとデリラ |
スメタナ:二人のやもめ ドヴォルザーク:頑固な連中 |
チャイコフスキー:鍛冶屋のワクーラ | ||||
1875 | J.シュトラウスII:ウィーンのカリオストロ | オッフェンバック:月世界旅行 | ドヴォルザーク:ブルジェデフラ・ワンダ | キュイ:アンジェロ | ||||
1876 | ポンキエルリ:ジョコンダ | スメタナ:口づけ | ||||||
1877 | グノー:サン・マール オッフェンバック:オックス博士 サン=サーンス:銀の音色 |
ドヴォルザーク:いたずら百姓 | ||||||
1878 | グノー:ポリュークト | スメタナ:秘密 | チャイコフスキー:エフゲニ・オネーギン | |||||
1879 | スッペ:ボッカチオ | チャイコフスキー:オルレアンの少女 リムスキー=コルサコフ:五月の夜 |
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1880 | マスカーニ:ピノッタ | グノー:ザモラの貢物 オッフェンバック:ホフマン物語 ドリーブ:ニヴェルのジャン |
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1881 | リムスキー=コルサコフ:雪娘 | |||||||
1882 | ワーグナー:パルジファル | レオンカヴァルロ:道化師 | トマ:フランチェスカ・ダ・リミニ | スメタナ:悪魔の壁 ドヴォルザーク:ディミートリー |
キュイ:コーカサスの捕虜 | |||
1883 | ドリーブ:ラクメ マスネ:マノン サン=サーンス:ヘンリー8世 |
チャイコフスキー:マゼッパ | ||||||
1884 | プッチーニ:ヴィルリ | |||||||
1885 | J.シュトラウスII:ジプシー男爵 | マスネ:ル・シッド | チャイコフスキー:チェレヴィチキ | |||||
1886 | ヴェルディ:オテロ | シャブリエ:グヴァンドリーヌ | ||||||
1887 | マスネ:ウェルテル シャブリエ:いやいやながらの王様 |
チャイコフスキー:チャロデイカ | ||||||
1888 | プッチーニ:エドガール | ゴダール:ジョスラン | ||||||
1889 | パリ万国博覧会 | チレア:ジーナ | キュイ:海賊 | |||||
1890 | マスカーニ:カヴァレリア・ルスティカーナ カタラーニ:ローレライ |
チャイコフスキー:スペードの女王 | ||||||
1891 | マスカーニ:友人フリッツ | ヤナーチェク:物語の始まり | チャイコフスキー:イョランタ | |||||
1892 | ヴェルディ:ファルフタッフ カタラーニ:ワリー チレア:ティルダ |
ディーリアス:イルメリン | ||||||
1893 | プフィッツナー:哀れなハインリヒ R.シュトラウス:グントラム フンパーディンク:ヘンゼルトグレーテル |
プッチーニ:マノン・レスコー | マスネ:タイス | ラフマニノフ:アレコ | ||||
1894 | マスネ:ナヴァラの娘 | |||||||
1895 | ||||||||
1896 | 第一回国際オリンピック | プッチーニ:ラ・ボエーム | シベリウス:塔の乙女 | リムスキー=コルサコフ:サトコ | ||||
1897 | チレア:アルルの女 | リムスキー=コルサコフ:モーツァルトとサリエリ | ||||||
1898 | マスカーニ:イリス | グラナドス:カルメン派のマリア | ||||||
1899 | ドヴォルザーク:悪魔とカーチャ | リムスキー=コルサコフ:皇帝の花嫁 | ||||||
1900 | プフィッツナー:愛の花園のばら | プッチーニ:トスカ | シャルパンティエ:ルイーズ | ドヴォルザーク:ルサルカ | リムスキー=コルサコフ:サルタン皇帝の物語 | |||
1901 | R.シュトラウス:火災 | サン=サーンス:野蛮人 | ニールセン:サウルとダヴィデ | グレチャニノフ:ドブルィニン・ニキティッチ | ディーリアス:村のロメオとジュリエット | |||
1902 | チレア:アドリアーナ・ルクヴルール | ドビュッシー:ペレアスとメリザンド | ||||||
1903 | プッチーニ:蝶々夫人 | ドヴォルザーク:アルミーダ ヤナーチェク:イェヌーファ |
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1904 | サン=サーンス:エレーヌ | |||||||
1905 | ロシア第一革命 | R.シュトラウス:サロメ レハール:メリー・ウィドゥ |
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1906 | プフィッツナー:キリストになった小悪魔 | ニールセン:仮面舞踏会 | ||||||
1907 | リムスキー=コルサコフ:金鶏 | |||||||
1908 | R.シュトラウス:エレクトラ | |||||||
1909 | シェーンベルク:期待 | ラヴェル:スペインの時 | ||||||
1910 | R.シュトラウス:ばらの騎士 | プッチーニ:西部の娘 | ピエルネ:戯れに恋はすまじ | |||||
1911 | ツァンドナイ:コンチタ | サン=サーンス:デジャニール | バルトーク:青ひげ公の城 | |||||
1912 | 第1次バルカン戦争 | シュレーカー:遠い音 | ピッツェッティ:フェードラ | ドホナーニ:伯母シモーナ | ||||
1913 | シュレーカー:おもちゃと王女 | シャルパンティエ:ジュリアン | ストラヴィンスキー:夜鳴うぐいす | |||||
1914 | 第1次世界大戦 | シュミット:ノートル・ダム | ツァンドナイ:フランチェスカ・ダ・リミニ | マスネ:クレオパトラ | ヴォーン・ウィリアムズ:牛追いのヒュー | |||
1915 | プフィッツナー:パレストリーナ シュレーカー:烙印を押された人々 |
ボーイト:ネローネ | ||||||
1916 | R.シュトラウス:ナクソス島のアリアドネ コルンゴルト:ポリクラテスの指環 |
プッチーニ:外套 | プロコフィエフ:賭博者 | グラナドス:ゴイェエスカス | ||||
1917 | ロシア革命 | R.シュトラウス:影のない女 | プッチーニ:つばめ、修道女アンジェリカ | ヤナーチェク:ブロウチェク氏の月への旅 | ||||
1918 | オーストリア=ハンガリー帝国崩壊 | プッチーニ:ジャンニ・スキッキ | ||||||
1919 | パリ講和会議 | シュレーカー:宝を探す人 ヒンデミット:殺人者、女の望み |
ツァンドナイ:窓から見た町並 | プロコフィエフ:3つのオレンジへの恋 | ||||
1920 | 国際連盟発足 | コルンゴルト:死の都 | ||||||
1921 | ベルク:ヴォツェック | ヤナーチェク:カーチャ・カバノヴァー | ||||||
1922 | ツァンドナイ:ジュリエッタトロメオ | ドホナーニ:ヴォイヴォドの塔 | ||||||
1923 | ソビエト連邦成立 | R.シュトラウス:インテルメッツォ | カステルヌオーヴォ=テデスコ:マンドラゴーラ | ヤナーチェク:利口な女狐の物語 | ||||
1924 | シェーンベルク:幸福の手 | ヤナーチェク:マクロプロス事件 | ||||||
1925 | プッチーニ:トゥーランドット ツァンドナイ:エケブの騎士たち |
オネゲル:ユーディット ラヴェル:子供と魔法 |
ヤナーチェク:シャールカ | グリエール:シャー・セネム | ||||
1926 | クルシェネク:ジョニーは演奏する ヒンデミット:カルディヤック |
コダーイ:ハーリ・ヤーノシュ | ||||||
1927 | クルシェネク:秘密の王国 コルンゴルト:ヘリアーネの奇跡 R.シュトラウス:エジプトのヘレナ |
オネゲル:アンティゴネ | プロコフィエフ:炎の天使 ストラヴィンスキー:エディプス王 |
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1928 | ワイル:三文オペラ | ツァンドナイ:ジュリアーノ | ヤナーチェク:死人の家から | ショスタコーヴィチ:鼻 | ヴォーン・ウィリアムズ:恋するサー・ジョン トムソン:四人の聖者の三つの行為 |
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1929 | クルシェネク:オレステスの生涯 シェーンベルク:今日からあしたまで |
ヴォーン・ウィリアムズ:毒のキス | ||||||
1930 | ||||||||
1931 | プフィッツナー:心 | エネスコ:オイディプス王 | ||||||
1932 | R.シュトラウス:アラベラ シェーンベルク:モーゼとアロン |
ショスタコーヴィチ:ムツェンスク郡のマクベス夫人 | ヴォーン・ウィリアムズ:海へ乗り行く人々 | |||||
1933 | ヒトラーが首相に就任 | クルシェネク:カール5世 | ツァンドナイ:恋の喜劇 | グリューンバーグ:皇帝ジョーンズ ハンソン:メリー・マウント |
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1934 | R.シュトラウス:無口な女 | |||||||
1935 | ベルク:ルル シェック:マッシミリア・ドニ ヒンデミット:画家マチス |
オネゲル:鷲の子 | ガーシュウィン:ポーギーとベス | |||||
1936 | スペイン内乱 | R.シュトラウス:講和記念日 | ||||||
1937 | R.シュトラウス:ダフネ | フランセ:びっこの悪魔 | ||||||
1938 | ドイツがオーストリア併合 | オルフ:月 | ダラピッコラ:夜間飛行 | カバレフスキー:コラ・ブルニョン | ||||
1939 | ドイツがポーランドに侵攻 | コルンゴルト:キャスリン | プロコフィエフ:セミョーン・カトコ フレンニコフ:嵐の中へ |
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1940 | R.シュトラウス:ダナエの愛 | プロコフィエフ:修道院での婚約 グリエール:レイリとメジヌン |
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1941 | ||||||||
1942 | オルフ:賢い女 R.シュトラウス:カプリッチョ |
ジョリヴェ:ドロレス | プロコフィエフ:戦争と平和 カバレフスキー:砲火の中で |
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1943 | ||||||||
1944 | オネゲル:シャルル豪胆公 プーランク:ディレジアスの乳房 |
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1945 | オルフ:ベルナウアーの女 | ブリテン:ピーター・グライムズ |
「音楽史」を捉える時、だいたいが作曲家で分類することが多いと思う。「古典派の作曲家」、「ロマン派の作曲家」、「ハンガリーの民族主義を前面に出した作曲家」、「オペラの作曲家」・・・。しかし今回、交響曲やオペラを作曲された順序で並べて見てみると、そのように簡単に分類できるようなものでもない気がしてきた。
例えば、ワーグナー。彼は突飛で長大な「楽劇」というフォルムを生み出した。また「トリスタンとイゾルデ」では、20世紀の音楽に繋がっていく画期的な作曲技法をしてみせた(らしい)。そういった後年に繋がっていく“源泉”としてのワーグナー像が強烈にあるものだから、ワーグナーの「神々の黄昏」と、ビゼーの「カルメン」が同じ時期に書かれたということが俄かに信じられなかったりする。また、シューマン唯一のオペラがワーグナーの「ローエングリン」より後に書かれていたりすることも、今回調べてみて初めて知った事実だ。そして「交響曲」の分布図と比べると、ドイツ・オーストリアとイタリアの作品の多さが、盛り上がっている感じで面白い。
あと作品を幾つも調べてみて関心を持ったのが、台本。台本作家をキーにして、彼らを媒介にした作曲家の繋がりが見えてくるかも知れない。調べても徒労に終わるかも知れないので、今回はやめておく。
マーラーの「千人の交響曲」の初演には、ヨーロッパ各地から名だたる音楽家が集まったと聞く。そういうポイントを更に見つけることが出来れば、作曲家相互の影響のし合いの実態や、その年代年代の空気感が得られやすくなるのではないだろうか。
音楽史の切り口はまだまだあるだろうと思う。オラトリオの歴史。ヨーロッパを巻き込んだ戦争が行われている間の音楽作品。各オペラ劇場が手がけてきた初演作品。メンデルスゾーンが「マタイ受難曲」やシューベルトの「ザ・グレイト」を指揮したような形で、作曲家が指揮した自作以外の作品。何故かワクワクしてきた。
絵画や、文学作品と異なり、音楽は今でも演奏されて新たに生まれ続けている*1。その分、昔のことを知ろうという切迫感が少ないかも知れない。これからはもうちょっと気にしながら、聴いたり調べたりしようと思う。
*1:初演された当時の姿とは異なるのだろうけど。