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交響曲の年表

交響曲の年表」を無理やり作ってみた。

モーツァルト交響曲第41番「ジュピター」が作曲された1788年から始めて、第2次大戦が終わった1945年でひとまず区切っておく。作曲家が属すると思われる地域ごとに分けた。手に入った情報から随時追記を続けている。出来上がった表を眺めてたら何かを思い付きそうなので、このままにしておく。間違いや、新しい情報がありましたら、ご教示下さい。

西暦 情勢 ドイツ・オーストリア イタリア フランス 東欧・北欧 ロシア・旧ソ連 イギリス・アメリ その他・日本
1788   モーツァルト:第41番「ジュピター」 ボッケリーニ:ハ短調 Op.41
1789 フランス革命 ボッケリーニ:ニ長調 Op.42
1790   ボッケリーニ:ニ長調 Op.43
1791   ハイドン:第94番「驚愕」、第96番「奇跡」
1792   ボッケリーニ:ニ短調 Op.45 ドヴィエンヌ:ジュマープの戦
1793  
1794   ハイドン:第102番
1795   ハイドン:第103番、第104番「ロンドン」
1796 ナポレオン戦争
1797  
1798  
1799  
1800   ベートーヴェン:第1番
1801   トマーシェク:交響曲ハ長調
1802   ベートーヴェン:第2番
1803  
1804   ベートーヴェン:第3番「英雄」
1805   トマーシェク:交響曲変ホ長調
1806 神聖ローマ帝国崩壊
1807   ベートーヴェン:第4番
ウェーバー:第1番、第2番
トマーシェク:交響曲ニ長調
1808   ベートーヴェン:第5番「運命」、第6番「田園」 ロッシーニシンフォニア ニ長調
1809   ロッシーニシンフォニア 変ホ長調 メユール:第1番、第2番
1810  
1811  
1812 ナポレオンのモスクワ遠征 ベートーヴェン:第7番
1813   エロール:第1番
1814 ウィーン会議 ベートーヴェン:第8番
1815   ケルビーニ:交響曲 エロール:第2番
1816   シューベルト:第4番「悲劇的」
1817  
1818   ベッリーニシンフォニア
1819  
1820   シュポア:第2番
1821   メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲第1〜6番 ヴォジーシェク:交響曲ニ長調
1822   シューベルト:第7番「未完成」
メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲第7番、8番
1823   メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲第9〜13番
1824   ベートーヴェン:第9番「合唱付」
メンデルスゾーン:第1番
1825   シューベルト:第8番「ザ・グレイト」
1826   アリアーガ:交響曲ニ長調
1827  
1828   シュポア:第3番
1829  
1830 フランス七月革命 メンデルスゾーン:第5番「宗教改革 ベルリオーズ幻想交響曲
1831   オンスロー:第1番
1832   シュポア:第4番「音の浄化」
1833   メンデルスゾーン:第4番「イタリア」
ワーグナー交響曲
1834   ベルリオーズ交響曲「イタリアのハロルド」
1835   ハートマン:第1番
1836  
1837  
1838 シューマンが「ザ・グレイト」を発見
1839 「ザ・グレイト」初演 シュポア:第6番「歴史的交響曲 ベルリオーズ:劇的交響曲「ロメオとジュリエット」
1840   メンデルスゾーン:第2番「讃歌」 ベルリオーズ:葬送と勝利の大交響曲
1841   シューマン:第1番、第4番
1842   メンデルスゾーン:第3番「スコットランド ベルワルド:第1番、第2番
ゲーゼ:第1番
1843   ゲーゼ:第2番
1844  
1845   ベルワルド:第3番「サンギュリエール」、第4番
1846   シューマン:第2番
1847   オンスロー:第4番 ゲーゼ:第3番
1848 共産党宣言」、1848年革命 ハートマン:第2番
1849  
1850   シューマン:第3番 ゲーゼ:第4番
1851  
1852 フランス第2帝政 ブルッフ:第1番 ゲーゼ:第5番
1853 クリミア戦争 サン=サーンス:第1番 スメタナ:祝典交響曲
1854   グノー:第1番 リスト:ファウスト交響曲
1855   ビゼー交響曲ハ長調 ルビンシュタイン:第2番
1856   グノー:第2番 リスト:ダンテ交響曲
1857   ゲーゼ:第6番
1858   ライネッケ:第1番 サン=サーンス:第2番
1859  
1860  
1861  
1862 ビスマルク、普首相就任
1863   フォルクマン:第1番 ビゼー交響曲「ローマ」
1864   ブルックナー:第0番 ゲーゼ:第7番
グリーグ交響曲
1865   フォルクマン:第2番 ドヴォルザーク:第1番「ズロニツェの鐘」、第2番 リムスキー=コルサコフ:第1番
1866 普墺戦争 ブルックナー:第1番 チャイコフスキー:第1番「冬の日の幻想」
1867 オーストリア=ハンガリー帝国成立 ボロディン:第1番
1868   リムスキー=コルサコフ:第2番「アンタール」
1869   ラフ:第3番「森の中で」
1870 普仏戦争 ブルッフ:第2番
1871 ドイツ帝国成立 スヴェンセン:第1番
1872   ブルックナー:第2番
ラフ:第5番「レノーレ」
チャイコフスキー:第2番「小ロシア」
1873   ブルックナー:第3番 ドヴォルザーク:第3番
1874   ブルックナー:第4番「ロマンティック」
ライネッケ:第2番
ドヴォルザーク:第4番
1875   ドヴォルザーク:第5番 チャイコフスキー:第3番「ポーランド
1876   ブラームス:第1番 スヴェンセン:第2番 ボロディン:第2番 スタンフォード:第1番
1877   ブラームス:第2番 チャイコフスキー:第4番
1878   ブルックナー:第5番
ロット:交響曲
ゴルトマルク:第1番「田舎の結婚」
1879  
1880   R.シュトラウス交響曲ニ短調 ドヴォルザーク:第6番
1881   ブルックナー:第6番 ズガンバーティ:第1番
1882   グラズノフ:第1番
1883   ブラームス:第3番
ブルックナー:第7番
フィビヒ:第1番 アレンスキー:第1番
1884   R.シュトラウス交響曲ヘ短調 フォーレ交響曲
1885   ブラームス:第4番 グノー:小交響曲 ドヴォルザーク:第7番 チャイコフスキー:マンフレッド交響曲
1886   ラロ:交響曲
サン=サーンス:第3番「オルガン付」
ダンディ:フランスの山人の歌による交響曲
グラズノフ:第2番
1887   ブルッフ:第3番
ブルックナー:第8番
1888   マーラー:第1番 フランク:交響曲 チャイコフスキー:第5番
1889 パリ万国博覧会 ドヴォルザーク:第8番 アレンスキー:第2番 スタンフォード:第4番
パリー:第4番
1890   ショーソン交響曲 シンディング:第1番 グラズノフ:第3番
1891  
1892   ツェムリンスキー:第1番 シベリウス:クレルヴォ交響曲
ニールセン:第1番
1893   ドヴォルザーク:第9番「新世界より
フィビヒ:第2番
チャイコフスキー:第6番「悲愴」
グラズノフ:第4番
1894   マーラー:第2番「復活」
1895   ライネッケ:第3番 マルトゥッチ:第1番 グラズノフ:第5番
カリンニコフ:第1番
ラフマニノフ:第1番
1896 第一回国際オリンピック マーラー:第3番
ブルックナー:第9番
デュカス:交響曲 ドホナーニ:第1番 グラズノフ:第6番
1897   ツェムリンスキー:第2番 アルヴェーン:第1番 バラキレフ:第1番
カリンニコフ:第2番
1898   アルヴェーン:第2番 タネーエフ:第4番 アイヴズ:第1番
1899   シュミット:第1番 シベリウス:第1番
1900   マーラー:第4番 グリエール:第1番
スクリャビン:第1番
1901   シベリウス:第2番
ドホナーニ:第2番
スクリャビン:第2番 アイヴズ:第2番
1902   マーラー:第5番 ニールセン:第2番「四つの気質」 グラズノフ:第7番
1903   R.シュトラウス家庭交響曲 ダンディ:第2番
1904   マーラー:第6番「悲劇的」 マルトゥッチ:第2番 スクリャビン:第3番「神聖な詩」 アイヴズ:キャンプ・ミーティング
1905 ロシア第一革命 マーラー:第7番「夜の歌」 マリピエロ:英雄交響曲 エネスコ:第1番
アルヴェーン:第3番
1906   シェーンベルク:室内交響曲第1番 マリピエロ:海の交響曲
カゼッラ:第1番
ルーセル:第1番「森の詩」 スーク:アスラエル交響曲 グラズノフ:第8番
1907   マーラー:第8番「千人の交響曲 シベリウス:第3番
シマノフスキ:第1番
グリエール:第2番
ストラヴィンスキー交響曲 変ホ長調
ラフマニノフ:第2番
1908   スクリャビン:法悦の詩 エルガー:第1番
1909   カゼッラ:第2番 グレチャニノフ:第2番「田園」
1910   マーラー:第9番 シマノフスキ:第2番
アッテルベリ:第1番
スクリャビン:プロメテウス ヴォーン・ウィリアムズ:海の交響曲
1911   シベリウス:第4番
ニールセン:第3番「ひろがり」
グリエール:第3番「イリヤ・ムロメッツ」 エルガー:第2番
1912 第1次バルカン戦争 パリー:第5番「交響的幻想曲」 山田耕筰勝鬨と平和
1913   シュミット:第2番 アッテルベリ:第2番 ヴォーン・ウィリアムズ:ロンドン交響曲
1914 第1次世界大戦 レスピーギ:劇的交響曲 エネスコ:第2番
1915   R.シュトラウスアルプス交響曲 シベリウス:第5番
ステーンハンマル:第2番
バントック:ヘブリディーズ交響曲
1916   シェーンベルク:室内交響曲第2番
シュレーカー:室内交響曲
ニールセン:第4番「不滅」
シマノフスキ:第3番「夜の歌」
アッテルベリ:第3番
アイヴズ:第4番 ヴィラ=ロボス:第1番
山田耕筰:舞踊交響曲マグダラのマリア
1917 ロシア革命 ミヨー:室内交響曲第1番 プロコフィエフ:古典交響曲 カーペンター:第1番「墓石の中の教訓」
ブロッホイスラエル交響曲
1918 オーストリア=ハンガリー帝国崩壊 ミヨー:室内交響曲第2番 マデトーヤ:第2番
アッテルベリ:第4番
1919 パリ講和会議 アルヴェーン:第4番 ヴィラ=ロボス:第4番
1920 国際連盟発足 トゥリーナ:セビーリャ交響曲
1921   クルシェネク:第1番 ルーセル:第2番
ミヨー:室内交響曲第3番、第4番
ヴォーン・ウィリアムズ:田園交響曲 山田耕筰:明治頌歌
1922   クルシェネク:第2番 ミヨー:室内交響曲第5番 ニールセン:第5番
アッテルベリ:第5番
ブリス:色彩交響曲
バックス:第1番
ハンソン:第1番「ノルディック」
1923 ソビエト連邦成立 ツェムリンスキー:叙情交響曲 ミヨー:室内交響曲第6番 シベリウス:第6番
1924   シベリウス:第7番 グレチャニノフ:第4番 ホルスト:合唱交響曲
1925   ニールセン:第6番 ショスタコーヴィチ:第1番
プロコフィエフ:第2番
バックス:第2番
1926   ヤナーチェクシンフォニエッタ セッションズ:第1番
1927   ショスタコーヴィチ:第2番「十月革命に捧ぐ」
チェレプニン:第1番
ブライアン:第1番「ゴシック」
1928   ヴェーベルン:交響曲
クルシェネク:小交響曲
シュミット:第3番
アッテルベリ:第6番 プロコフィエフ:第3番
1929   ショスタコーヴィチ:第3番「メーデー バックス:第3番
1930   ルーセル:第3番
オネゲル:第1番
プロコフィエフ:第4番 ブリス:交響曲「朝の英雄たち」
ハンソン:第2番「ロマンティック」
1931   ブライアン:第2番
1932   フランセ:交響曲 カバレフスキー:第1番 バックス:第5番
ブリテンシンフォニエッタ
1933 ヒトラーが首相に就任 プフィッツナー:第1番
シュミット:第4番
マリピエロ:第1番 カバレフスキー:第3番「レクイエム」 大木正夫:信濃
1934   ヒンデミット:画家マチス ルーセル:第4番 カバレフスキー:第2番
ハチャトゥリアン:第1番
ヴォーン・ウィリアムズ:第4番
バックス:第6番
ブリテン:シンプル・シンフォニー
諸井三郎:第1番
貴志康一仏陀
大澤壽人:第2番
山田耕筰長唄交響曲「鶴亀」
1935   イベール:海の交響曲
パレー:第1番
フレンニコフ:第1番
シェバーリン:第4番
ポポフ:第1番
ウォルトン:第1番
1936 スペイン内乱 マリピエロ:第2番「悲歌」 ショスタコーヴィチ:第4番
1937   ショスタコーヴィチ:第5番 ピストン:第1番
グロフェ:鋼鉄の交響曲
ハンソン:第3番
大澤壽人:第3番
1938 ドイツがオーストリア併合 諸井三郎:第2番
1939   ミヨー:第1番 ショスタコーヴィチ:第6番 バックス:第7番
1940   ヒンデミット交響曲変ホ調
プフィッツナー第2番
ピツェッティ:交響曲イ長調
カゼッラ:第3番
パレー:第2番 ストラヴィンスキー交響曲 ハ調
カーペンター:交響曲ハ長調
橋本國彦:第1番
1941   フルトヴェングラー:第1番 オネゲル:第2番 ショスタコーヴィチ:第7番「レニングラード
フレンニコフ:第2番
ラフマニノフ:第3番
カーペンター:第2番
1942   アッテルベリ:第7番 マルティヌー:第1番
バーンスタイン:第1番「エレミア」
1943   ショスタコーヴィチ:第8番
ポポフ:第2番「祖国」
マルティヌー:第2番
ハンソン:第4番「レクイエム」
1944   マリピエロ:第3番「鐘」 ミヨー:第2番 アッテルベリ:第8番 プロコフィエフ:第5番
ハチャトゥリアン:第2番「鐘」
マルティヌー:第3番 諸井三郎:第3番
1945   ショスタコーヴィチ:第9番 ティペット:第1番

シューマンブラームスの間に大きな交響曲が生まれていない」みたいな記述を良く見るが、実際どうなのだろうという疑問が、この年表を作ってみたきっかけ。作ってみると、その期間に圧倒的な断絶感があるわけではないな、と。受け入れられてはいなかっただろうがブルックナーの初期作品があるし。あと意外だったのは、ドイツ・オーストリア圏からは人数的にはそれほどの交響曲作家が生まれていないように見えるところ。イメージとしてはシューマンブラームスブルックナーマーラーあたりだが、実際それ以外の交響曲はパッとしない(失礼)。これは何だろう。ベートーヴェンの傑作の存在へのプレッシャーなのか、ワーグナーの影響下という点が大きいのか何なのか。イタリアを見てみると、こちらも交響曲作家は全く育っておらず、この地域にヴェルディが居たことを考えてみると、独墺圏のほうも原因はワーグナーかなやっぱり。次はこの手の年表をオペラでやってみようか。

それにしても、聴いたことのない交響曲がたくさんあり過ぎる。交響曲って何だろうな。画家でいう「自画像」みたいなものだろうか。