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「ローマの松」に携わる指揮者たち

友人とレスピーギの「ローマの松」ばかり聴いていた時期がある。あれはいつだったろうか。いい時代だ。

聴き比べを作ろうと友人と意気込んでいたまま放置してあるので、リストだけエントリ化しておく。最終原稿はどこかのWikiで。

No. 録音年 指揮者 指揮者の出身国 オーケストラ オーケストラが属する地域
1 1947 アルトゥーロ・トスカニーニ イタリア ニューヨーク・フィルハーモニック 北米
2 1950 ヴィクトル・デ・サバタ イタリア ニューヨーク・フィルハーモニック 北米
3 1950年代末 マルコム・サージェント イギリス ロンドン交響楽団 イギリス他
4 1953 アルトゥーロ・トスカニーニ イタリア NBC交響楽団 北米
5 1957 アルチェオ・ガリエラ イタリア フィルハーモニア管弦楽団 イギリス他
6 1958 ヘルベルト・フォン・カラヤン オーストリア フィルハーモニア管弦楽団 イギリス他
7 1958 ユージン・オーマンディ ハンガリーアメリ フィラデルフィア管弦楽団 北米
8 1958 オポルトストコフスキー イギリス→アメリ シンフォニー・オブ・ジ・エアー 北米
9 1958 ロリン・マゼール アメリ ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ドイツ・オーストリア
10 1959 フリッツ・ライナー ハンガリーアメリ シカゴ交響楽団 北米
11 1960 アンタル・ドラティ ハンガリーアメリ ミネアポリス交響楽団 北米
12 1960 アレクサンドル・ガウク ソ連 ソヴィエト国立放送交響楽団 ロシア他
13 1963 エルネスト・アンセルメ スイス スイス・ロマンド管弦楽団 スイス
14 1964 ルドルフ・ケンペ ドイツ ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 イギリス他
15 1967 コンスタンティン・シルヴェルトリ ルーマニア ボーンマス交響楽団 イギリス他
16 1968 イシュトゥヴァン・ケルテス ハンガリー→ドイツ ロンドン交響楽団 イギリス他
17 1968 ラファエル・フリューベック=デ=ブルゴス スペイン ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 イギリス他
18 1970 レナード・バーンスタイン アメリ ニューヨーク・フィルハーモニック 北米
19 1971 アントニオ・ペドロッティ イタリア チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 東欧
20 1973 ユージン・オーマンディ ハンガリーアメリ フィラデルフィア管弦楽団 北米
21 1976 ロリン・マゼール アメリ クリーヴランド管弦楽団 北米
22 1976 ランベルト・ガルデルリ イタリア ロンドン交響楽団 イギリス他
23 1977 小澤征爾 日本 ボストン交響楽団 北米
24 1977 ヘルベルト・フォン・カラヤン オーストリア ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ドイツ・オーストリア
25 1979 セルジウ・コミュッショーナ ルーマニアイスラエルアメリ ボルチモア交響楽団 北米
26 1980 エフゲニ・スヴェトラーノフ ロシア ソヴィエト国立交響楽団 ロシア他
27 1981 エド・デ=ワールト オランダ サンフランシスコ交響楽団 北米
28 1982 シャルル・デュトワ スイス モントリオール交響楽団 北米
29 1983 ルイス・レーン アメリ アトランタ交響楽団 北米
30 1984 リッカルド・ムーティ イタリア フィラデルフィア管弦楽団 北米
31 1986 高関健 日本 早稲田大学交響楽団 日本
32 1990 ネヴィル・マリナー イギリス アカデミー・セント・マーチン・イン・ザ・フィールズ イギリス他
33 1991 エンリケ・バティス メキシコ ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 イギリス他
34 1991 ジュゼッペ・シノーポリ イタリア ニューヨーク・フィルハーモニック 北米
35 1991 ヤン・パスカル・トルトゥリエ フランス フィルハーモニア管弦楽団 イギリス他
36 1991 広上淳一 日本 日本フィルハーモニー交響楽団 日本
37 1992 カルロ・リッツィ イタリア ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 イギリス他
38 1993 エドゥアルド・マータ メキシコ ダラス交響楽団 北米
39 1994 円光寺雅彦 日本 仙台フィルハーモニー管弦楽団 日本
40 1995 マリス・ヤンソンス ラトヴィア オスロフィルハーモニー管弦楽団 北欧
41 1996 ダニエレ・ガッディ イタリア ローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団 イタリア
42 1996 ロリン・マゼール アメリ ピッツバーグ交響楽団 北米
43 1999 ヘスス・ロペス=コボス スペイン シンシナティ交響楽団 北米
44 1999 リコ・サッカーニ アメリ ブダペスト交響楽団 東欧
45 2000 秋山和慶 日本 広島交響楽団 日本
46 2001 大植英次 日本 ミネソタ管弦楽団 北米
47 2003 マリス・ヤンソンス ラトヴィア ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 ドイツ・オーストリア
48 2004 尾高忠明 日本 BBCウェールズ交響楽団 イギリス他
49 確認中 オンドレイ・レナルト スロヴァキア スロヴァキア放送交響楽団 東欧

こう見ると、北米とイギリス系統のオーケストラのレコーディングが多い。計算してみた。

オーケストラが属する地域 録音回数
北米 21
イギリス他 13
日本 4
ドイツ・オーストリア 3
東欧 3
ロシア他 2
イタリア 1
スイス 1
北欧 1

ドイツ・オーストリアのオーケストラでは、ベルリン・フィルが2回に、ウィーン・フィルが1回。ベルリン・フィルの1回はマゼールで、彼は同曲を3回も録音しているので、指揮者側の強い要望と想像出来る。ベルリン・フィルのもう1回はカラヤンで、彼にはイタリアのスカラ座と関係があった時期があるので、イタリアの作曲であるレスピーギに何らかの特別な感情があったのかも知れない。実演記録なども調べてみたい。ヤンソンス/ウィーン・フィルについても、ヤンソンス側のリクエストなのだろう。ウィーン・フィルがこれ以外に「ローマの松」を取り上げた経過があるのかどうか・・・。

Wikipediaによると、レスピーギ自身の指揮でフィラデルフィア管弦楽団が「ローマの松」を演奏したことがあるらしい。1926年のことと記述がある。その時の批評などが残っていると面白いのだけど・・・。ちなみに「ローマの松」も「ローマの噴水」もイタリアで初演されたが、「ローマの祭」だけはニューヨークで初演されている。