Profile Archive

| 作編曲 | Music | Classic | Jazz,Inst. | Pop,Rock | Soundtrack |
| | メモ | 呟き | テレビ・映画 | Hatena | 未分類 | 購入CD | 購入本 | 購入DVD |

クラシック音楽を「売る」ということを考えながら書く、捨て台詞のようなもの

クラシック音楽を「売る」ことを考えながら書く。

誰に「売る」のか。コンサートを聴きにきてくれる観客に。CDの場合は、それを買ってくれる消費者に。

その「観客」や「消費者」はどんな人々なのか。クラシック音楽を聴くことを日常的な習慣にしている人々かも知れない。クラシック音楽に憧憬の念を持ちつつも、足を踏み出せないでいる人々かも知れない。

「観客」や「消費者」に、クラシック音楽の存在を告知していくにはどんな手段があるのか。戦略的なPR。新聞、雑誌などへの広告。フリーペーパーへの情報掲載。ウェブ媒体。

そして、なぜ「売る」のか。

クラシック音楽を広めたいからだと思う。まだ日本では、クラシック音楽の面白さを知らない人が多い。その面白さが誰でもイメージ出来るくらいまでは、広めていく。日常的に聴く必要はないと思うが、年に数回くらい、コンサートホールに足を運ぶような習慣が出来てもいい。年に数枚のクラシックのCDを買うことがあってもいい。

そのためには、コンサートホールで何が起こっているのか、クラシック音楽のCDを楽しむにはどうすればいいのか、そういう部分がイメージ出来る告知が必要だ。指揮者・独奏者がどういう出自で、とか、作曲家がどんな創作背景を持っていて、とか、そんなものが本当に必要なのか。もちろん、そういうことが分かれば、より楽しめるとは思うけれども。

けどそれよりもまず、「どんな曲なのか」なのではないか。美しさを堪能できる曲なのか。気持ちをスッキリさせてくれる迫力のある曲なのか。難解だけど、真剣さの伝わる曲なのか。「あ、聴いたことあるっ!」という嬉しさを連れてきてくれる有名な曲なのか。弦楽器が主体なのか管楽器が主体なのかどうか。クライマックスでは金管が登場するのかどうか。そういう曲想・楽想についての手掛かり。

ビル・エヴァンスなら、鍵盤を羽毛で響かせるようなリリシズムがある。いきものがかりなら、ちょっと引くくらいのキャッチーな旋律がある。aikoなら、独特な節回しとシンプルなアレンジがある。ドヴォルザークには、耳に残る旋律がある。ウォルトンには、矢代秋雄には、ルトスワフスキには・・・。切り取り方は様々だ。そして散文的な領域に入っていく。

ああ、本当にたった一つの正解なんてあるのかね?