ピエール・ブーレーズに気持ちが向いている
ピエール・ブーレーズが京都賞を受賞したらしい。それを知って以来、緩い感じでブーレーズに気持ちが向いている。
ブーレーズの存在を知ったのはいつだったか。おそらく僕がレナード・バーンスタインに入れ込んでいた頃だろう。バーンスタインの晩年の頃だから、もう20年近くも前か! バーンスタイン退任後のニューヨーク・フィルハーモニックの指揮者に、ブーレーズが就いていたという記事か何かを読んだのが最初だと思う。「耳掃除をしにきた」とかの逸話。ニューヨーク・フィルを鍛え直し、精緻な響きを構築したとか何とかかんとか。こちらはバーンスタインに心酔しているものだから、受け入れ難い存在だったはず。バーンスタイン時代のニューヨーク・フィルを馬鹿にするなよ! と言うほどバーンスタイン/ニューヨーク・フィルの録音は聴いてなかったが。ブルックナーの「交響曲第9番」くらい。
そしてブーレーズをCDで聴くチャンスもずっとなかった。ニューヨーク・フィル時代の録音を手がけたCBSの廉価盤は、他のレーベルと比べて値段が高く手が出せなかったし、そのまま縁遠い存在のまま。その後のドイツ・グラモフォンへのレコーディングも、自分で買って聴くことはなかった。ブーレーズがウィーン・フィルを振ったマーラー「交響曲第5番」を試聴で聴いたかな。最後のシンバルの聴き取り易さにビビりつつも、その時は熱狂のない演奏に冷めてしまったと思う。
続く。いや、続かない。