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今読んでいる「ビーチ・ボーイズ」本

夏は終わったのに、なぜかビーチ・ボーイズを聴き、関連本を再読して楽しんでいる。ブライアン・ウィルソンの新譜のせいだ。

ビーチ・ボーイズのすべて (〓@53B2@文庫)
中山 康樹
〓@53B2@出版社
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全曲解説が他にないので、各曲のデータはこの本を参照するのが一番手っ取り早いのだけど、中山康樹の言う「名曲」の基準が今ひとつ僕には掴めず、読んでいて唸ってしまう。うーむ。例えば、「Getcha Back」。デニス・ウィルソン死後のアルバムの1曲目であり、リアルタイムで聴いていたら違う受け止め方が出来るのかも知れないが、中山氏が駄曲とこきおろしてきた諸々の曲と何が違うのだろう。他の曲ではマイク・ラヴの鼻声への批判を続けていながら、この曲でだけ許容できる理由が分からない。僕にはそれほどいい曲とは思えないのだな。

あとは想像と印象で曲を聴いているきらいがあるようにも思える。ちょっとびっくりするほどの批判を中山氏が繰り広げるアルバムに「15 Big Ones」があるが、これに収録されている「That Same Song」について。この曲の項では、ブライアン・ウィルソンが「夢遊病者の世界」の人間で、「イヤイヤながらも曲を書いた」などの表現で作品形成の背景を説明しているのだけど、その情報の根拠が提示されないものだから居心地が悪く感じてしまう。1曲1曲のスペースは少ないので、そんなことまで言及してる暇なんてない、ということなのだろうか。けど、そういう情報のソースがないままで曲のクオリティを云々されても、印象論で作品のイメージを固定してしまっているだけのように見える。うーむ。この曲をビーチ・ボーイズがどこかの教会のゴスペルと一緒に歌う映像を見たことがあるのだけど、そこでのブライアンの身を乗り出すような歌い方からは、上記のような表現「夢遊病者の世界」「イヤイヤながら」と言った感想は僕には出てこなかった。

凄い。動画があった。

「I Know」の力強い声とか、ちょっとおどけたりする余裕、「because」で脱力して声を出してみたりするブライアンは、意外に元気だw それにしてもメンバーの髭が汚いな。あとピアノ伴奏をしていたトレーナー(?)が興奮してくるのが変だw

まあゴチャゴチャと抗論してみても、感動の質というのは聴く人によって違うわけで、体験の積み重ねや周囲の環境の違い*1によって聞こえ方は異なるものだと割り切って受け止めることにする。僕は「15 Big Ones」というアルバムがそんなに駄目だとは思わないだけ。

あとは色々な人が寄稿しているこれ。

やっぱり視点がいくつもあったほうが楽しめる。

そして「ペット・サウンズ」本。

*1:違いというか、同一にはなり得ないよね。