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西村朗と吉松隆のクラシック大作曲家診断

西村朗と吉松隆の クラシック大作曲家診断

西村朗と吉松隆の クラシック大作曲家診断

真に独創的な作曲を続ける西村朗と、耳新しさはなくとも豊かな響きを紡ぐ吉松隆の対談本。吉松隆がこういうコンセプトの本を手掛けることには驚かなくなった。うちにも何冊かあると思う。けど西村朗が砕けて物を書いたり語ったりするのに出会ったのは初めてな気がして、西村朗の部分に注目して読んだ。西村朗のテンションが上がる時が楽しい。

古典の交響曲で愛称ついてないのなんていっぱいあるでしょう? つけよう!

とかとか。

西村朗は大阪生まれ。今も「いずみシンフォニエッタ大阪」のために曲を書き下ろしたりしていて、会おうと思えば会える至近距離なわけだが、今僕が彼に抱いてる憧憬が失われそうで会うのは躊躇われる。でもサイン欲しい。

ロシアの作曲家ハチャトゥリャンやボロディンに惹かれる西村朗には納得。例えば大量のトランペットとオルガンを必要とするハチャトゥリャンの「交響曲第3番」と、2台のピアノにヴィブラフォンにテューブラーベルを並べる西村朗「2台のピアノと管弦楽ヘテロフォニー」とに、僕は通じるものを聞く。突き抜けた感、やりたいことをやり切った感がどちらにも生き生きと在る。ところで、この本を読んで「西村朗ってどんな曲を書くんだろう? 聴いてみよう!」と思った人が、実際に西村朗の音楽を聴いたらどう思うかな。ビビっただろうな。

吉松隆はいつもの吉松隆。彼のこの一貫性はパワフルだと思う。

あと誤植が少なくなくて、学研には呆れた。