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クラシック音楽には近寄らないほうがいいのかも

以前書いたことと矛盾しまくりだけど、クラシック音楽には近寄らないほうがいいのかも知れない。もし「聴いてみたい」と思っている人が居れば、今からでも引き返しておいたほうがいいと助言すべきなのかも知れない。

クラシック音楽を好きになると、お金がかかる。クラシック音楽好きな人が所持しているCDの枚数と、その他のジャンルの音楽が好きな人が所持しているCDの枚数を比べてみれば、どれだけ散財を求められる音楽ジャンルなのか良くわかるはずだ。クラシック音楽にはCDを聴くだけではなくて、コンサートを聴く楽しみもある。高ければ数万円、安ければ1,000円なんていう良心的なチケットがあるにしても、身を誤らせる機会が多くあるのは確かだ。

J-POPの歌い手もCDを出してライヴをするが、CDのリリースは年に数枚だし、ライヴ・チケットも枚数に限りがあるわけだから、買い続けるような通い続けるようなこともない。それにJ-POPの歌い手には「引退」の二文字が。バンドなら「解散」。それ以後はコンサートに通い詰める必要もないし、新しいCDがリリースされることもない。けれどクラシックは違うから困る。ベートーヴェンを好きになってしまえば、何種類ものベートーヴェンのCDが訴えかけてくるし、コンサートでも色々な指揮者でベートーヴェンを楽しむことが出来る。サヴァリッシュという指揮者が先日引退したが、引退後も未発表録音が出てくる可能性はあるし、既にリリースされている膨大な録音がどんどん誘惑もしてくる。それにクラシックの音楽家は活動期間が長いのだ。

クラシックを好きになるということは、果てのない海を泳ぐようなものだ。どこに辿りつくか、何が近付いてくるか、全く分からない。でもそれが面白く楽しい。クラシック好きの中には、モーツァルトという島から出てこない人も居る。小澤征爾という船に乗ったままの人も居る。オペラという海域にしか興味のない人も居る。クラシックの楽しみ方には決まりがなく、人それぞれなのだ。それが許されるのがクラシック音楽。個人個人が感じる「クラシック音楽」は決して重なりはしない。どこかクラシック音楽の楽しみは、生きることに近い。だからクラシック音楽には近寄らないほうがいい。人は既に自分の人生を背負っているのだから。それでも僕はクラシック音楽からは離れられないのだけど。