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茂木健一郎/江村哲二『音楽を「考える」』

読み終えたが、受け売りと文句、宣伝と褒め合いの連続・・・。呆れてしまった。一番重たい言葉も、武満徹の言葉からの受け売りのみとなると、やるせない気持ちになる。誰に向けて書かれている本なのだろう。二人は「子供たちに本物を見せよ」と何度かぶちあげているが、「本物が何か」について真剣に語られるような場面はない。アカデミックな作曲教育を受けていないことをアドバンテージとするようなところも、謎だ・・・。理系であることを何度も主張するところも。「ペール・ギュント」をステレオタイプに「子供向け」として蔑むような姿勢も僕には受け入れられないな。

「僕、こんなこと知ってる!」、「僕もこんなこと知ってるよ!」、「それ、僕も知ってる! それ、いいよね」、「あれは良くないよね」。繰り返し。日本での談合体制を批判する部分があったように記憶しているが、二人の雰囲気も同じように思える。

茂木健一郎さんが、こんなことを言う。

中村紘子の『ピアニストという蛮族がいる』という本がありますね。ヨーロッパって根はそういう野蛮人という感じがする。知識も教養もあってハイカルチャーな人たちなんだけれども、基本的に野蛮人というか。

さて、中村紘子さんのこの本はそんな内容だっただろうか。僕の記憶違いでなければ、クラシックが日本に流入し出した頃の日本人ピアニストや、その他著名ピアニスト全般に関わる内容だったような気がするのだが・・・。野蛮人? 読み直そう。

ピアニストという蛮族がいる (文春文庫)

ピアニストという蛮族がいる (文春文庫)