のだめ最終回
俳優の皆さんの楽器の弾き真似が上手くて感心。玉木宏さんの指揮も、昔の「それが答えだ!」の三上博史さんに比べれば、遥かにそれらしい。指揮まで上手い俳優って、なかなか居ないな。映画「コーラス」のあの外国人は良かった気がする。
このドラマの良かったところは、クラシック音楽を聴く観客の視点を見せたことかな。音楽を愛し、オーケストラ音楽を聴いて感動する人たちのキャラクターを立たせたことが素晴らしい。原作が良いとも言うが、ミッチー、ブラボー。
「のだめ」のブームに苦言を呈する向きもあると聞く。だが僕は、良かったと思う。ドラマに出てきた曲だけを聴いて楽しむでもいいし、音楽を聴くのをファッション的に表明するのでもいい。ベートーヴェンの「交響曲第7番」しか聴かない人が居てもいい。のだめ関連のCDしか聴かない人が居るのも当然のこと。聴き方に決まりはないのだから。けれど、聴けば聴くほど、聴きたいと思えば思うほど、クラシック音楽にはそれに応えてくれる力がありますからね。本当に一生楽しめますよ、この音楽ジャンルは。そういう力がクラシック音楽にあることを僕は信じているので、このブームに乗った人たちに蒔かれた種が、いつか芽吹く時が来ると思うのだ。学校で教えられる音楽の授業のイメージが強い「クラシック音楽」に、新たなイメージを付与させた意義も大きい。素敵だ。
それにしても、演技でも何でも、サントリーホールの舞台に立てるなんて羨ましいぜ。