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クレメンス・クラウス/ウィーン・フィル

聴いているのはブラームス交響曲第3番 ヘ長調」。持っているものと違うけど、購入できるのはこれだろうか。

Brahms;Symphonies Nos. 1 & 3

Brahms;Symphonies Nos. 1 & 3

1930年録音と記載があり、いわゆる「歴史的録音」。こういったものを初めて聴く人にとってみれば、古いレコードを聴いているようなノイズは気になるかも知れないが、辛抱して聴き続ければ、伝わってくる音楽に違いがないことが分かります。ぜひ。

弦楽器は味わいのある、ある種ロマンティックな表情を出している。木管はどちらかと言えば、のっぺりとした響きが中心的だ。クラリネットはもちろんのこと、フルートもオーボエも音の揺れは殆どない。これは面白い効果ですね。と言うのは、現代のオーケストラだとクラリネットは基本的にはヴィブラートをかけないが、フルートとオーボエはガンガンやっている場合が多くて、この3つの楽器が重なって同時に演奏する時などに束になって聞こえてこなかったりするのだ。けど、クレメンス・クラウスのこの録音ではそういう状況にはなっておらず、パッと3つの楽器が出てくると、帯のような面のようなものが敷かれるように一気に音楽の雰囲気を変えてしまう。それに、それぞれの楽器の音色の違いにも、より一層、耳が向かうようにもなる。聴いていてとても楽しい。第2楽章の木管からは、音の重なり方のバランスによるのだと思うが、鐘のような鮮やかな響きが聞こえたりするのも興味深い。そして上向音形での弦楽器のポルタメント、とても自然な歌いまわしだ。

ヴィブラートのことに注目(注耳?)して聴いていたが、結局、コントラストの問題なのだろうな。全部の音にかければ美しい音が多く聴けるけれども、その美しい瞬間の中でも際立たせたい特別な部分にいざ気持ちを入れようと思っても難しくなってしまう。そうなると、音量の変化に頼らざるを得なくなるのかも知れない。音量はもちろん表現力の一部なのだけど、それだけに頼り過ぎになってしまうと場面の変化や、音色の変化に気が回らなくなる。カラヤンと一時代を築いたベルリン・フィルの音量がとても大きかったことを思い出した。サイモン・ラトルとの関わりを深めている今のベルリン・フィルがどうなのかは、知らない。

ハイドンの「交響曲第88番」も持っていた。こちらも聴こう。

Missa Solemnis

Missa Solemnis