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やわらかな心をもつ―ぼくたちふたりの運・鈍・根

やわらかな心をもつ―ぼくたちふたりの運・鈍・根   新潮文庫

やわらかな心をもつ―ぼくたちふたりの運・鈍・根 新潮文庫

Amazonのおすすめ商品でひっかかったので、本棚から引っ張り出してきて再読。武満徹との対談本「音楽」と比べると、こちらはずっと肩の力の抜けた内容で、小澤征爾の自然な語り口が楽しめると思う。小澤征爾広中平祐、それぞれの分野のスペシャリストではあるが、ここでは違う畑の住人同士であるためか、自分の分野を語る言葉が懇切丁寧。そのせいか、これまでの対談や著作からも垣間見えた小澤さんの音楽観や人間観のようなものが、より普遍的な形で受け取れるように思う。「運・鈍・根」というキーワードも面白い。「鈍」であろうとするのは難しいが、現在も活躍の二人からこの言葉を聞くと励まされる思いがする。