ダニエル・ハーディングのインタビュー
昔に録画したビデオ・テープを整理していたら、ダニエル・ハーディングのインタビューが出てきた。NHK教育の「芸術劇場」で放送されたものだ。2001年にドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメンと来日した時の映像があるので、インタビューもその前後だろう。こんなことを話している。
フルトヴェングラーのまねをした演奏家はドン・ジョヴァンニを重々しい「4拍子」で演奏しました。しかしモーツァルトは軽快な「2拍子」と記しています。私は何も斬新な解釈をしたわけではないのです。楽譜に書かれていることを100%忠実に表現しただけです。
かつてハーディングについて書いた(http://d.hatena.ne.jp/hrkntr/20051111/p3)が、当時書いたニュアンスに大きな違いはなくてホッとした。そして改めて書くけれども、拍子はテンポではないはず。今のハーディングのことはよく知らないが、この頃のハーディングの考え方は短絡的に過ぎる。だいたい楽譜に書かれていることを100%忠実になんて、不可能なのではないか。いや、100%になることを目指して音楽をし続けるけれども、100%表現できたと思った時点で終わりではないか。
このインタビューには、ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメンとのブラームス「交響曲第3番」の終楽章の一部も収録されていた。その演奏を聴くと、スコアに書いていないテンポの溜めがある。これはいったい・・・w とりあえず反論のためにも、この録音を改めて聴こう。
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ところで、ダニエル・ハーディングの公式演奏会記録などはないだろうか。どんなレパートリーを持っているのか知りたい。金聖響さんのレパートリーも気になるところだ。