曲を書きながら、文章を書きながら、考える
オーケストラ曲を書いているのだけど、僕はなぜ書いているのだろう。元々が吹奏楽畑なので、オーケストラ音楽の現場に居合わせたことはない。オーケストラがずっと好きだったのに。その現場に飛び込む一つの手段としての作曲、なのかな? いや、それだけではないはず。生きた証としての作曲。と書いてみると、そんなに仰々しいものじゃないだろう、と思い直したりもする。
一年以上前、作曲しながら考えていたことがあって、それをまとめたテキストが出てきた。
全楽器が同じ音高を演奏する。そこから変化していく。そこに戻ってくる。カオスから、輝きへ。輝きから消滅へ。
最近知ったのだけど、これに近いことは、既に西村朗さんが実践されていた。ショックでもあったし、何も参照しないで西村さんと同じ考えに至っていたことに驚きもした。このテキストの方向性を深めていこうとは、今はもう思わないけど、どんどん響きのイメージを膨らませながら、自分の音を探っていくことは止めないでいこうと思っている。