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モーツァルトの何を聴いた?

クラシックの録音をレビューするブログなどで、対象となるものを賛美して持ち上げて、決めセリフのように「モーツァルトなんて聴いてる場合じゃない」みたいに結ぶエントリが多くて辟易する。「聴いてる場合じゃない」とか書くほどモーツァルトを聴いているのかと問いただしたくなるし、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」や短調交響曲以外のモーツァルトの曲が、この日本できちんと消化されたとも思えないから。モーツァルトを引き合いに出して、特定の楽曲を鑑賞する重要性を説明するのは筋違いだ。

僕にとっては、モーツァルトからは得るべきものがたくさんある。モーツァルトの曲は、歴史的に見ても、音楽の愉しみの質から見ても、力があると思う。その曲が歴史的にどうこう考える前に、僕はその音楽に打ちのめされる。

モーツァルト以外にも、歴史的に重要な曲はたくさんあるとは思う。歴史の切り取られ方によっては、無数に挙げることが出来るだろう。例えば、日本での西洋音楽受容の歴史から見ての日本の作曲家*1が書いた作品。ケージの作品とその影響下に生まれた作品、等々。けどそれらの作品が、音楽としての力があるかどうかは別問題。モーツァルトを引き合いに出さずに、その曲が聴かれるべき理由を語って欲しいところ。