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aiko「飛行機」〜アルバム「夏服」より

夏服

夏服

僕は以前からaikoの「飛行機」という曲に、何て色の少ない響きなのだろうという思いを持っていて、あまり入れ込んで聴いてこなかったのですが、今日聴きなおして、今までよく聴いてこなかったことを若干後悔・・・。

僕は言葉へのアンテナがあまり敏感ではなく、歌を聴いても旋律や音色やアレンジに耳が行ってしまい、詞を殆んど覚えていないことが多いです。好きなaikoの曲でも、歌詞を見ずに口ずさむことは出来ないし、この「飛行機」についても、どんな世界が描かれているのか全く理解していなかったわけなのです。

今日聴いていて耳に飛び込んできたのは、今まで気にもしなかった詞の一部。色です。「青い空」「真っ白な」「赤くって」という感じで、色が登場する部分でドキッとしました。そしてどんな詞なのか改めて聴き直して、この歌で描かれる世界・気持ちを知りました。

この曲のアレンジは全く耳新しくないし、ポンと膝を打つような工夫も感じられませんが、これはこの曲の中の女の子の精神状態なのではないかと。ありきたりなアナリーゼですけど。普通で、いつもの日常だけど、呆然としている。それを描くアレンジ。そこに、「青」い空の、真っ「白」な鶴が刺して、そしてその色がどんどん染み広がるように、aikoの歌も変化していく様の圧倒的なこと。そして「赤」くって怖い棘の存在感。女の子が感じていた「証し」もきっと「赤」い色に違いない。

歌の変化と書いたけど、これが凄い。目の前に女の子が居る。最初は落ち着いて現実を噛み砕いているうちに、だんだんと取り乱していく。そんな場面に居合わせているようでした。これ、バックを鮮やかな色々で満たしていては気付けなかったのではないかと思うのです。

そしてグチャグチャな感情を振り切るように、自信に溢れた輝きの「be master of life」の張った声が続けて走り抜ける。コントラスト。爽快!

パッと聴きで評価を出すのは、危ういしもったいない。反省します。

けど、その時その時での感想はいつも本当だとも思うので、これからもこういう聴き方をしていくとは思いますが。全然反省してないw