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谷村有美「daybreak」

daybreak

daybreak

男闘呼組のデビュー曲も「DAYBREAK」だった気が。

やばいな、音程がとれてないよ。声質にはクリスタルの欠片もなくて、僕は落胆している。ボーカルに微妙にリバーブをかけているのも、この音の不安定さを隠すためなんだろう。昔から低音域は苦手な歌い手だったと思うが、このアルバムでは高音域にも輝くものは感じられない。終わるべくして終わった*1歌い手だったのか。

全部ではないけど、思いの丈を。

  • 「FACE UP」、この駄曲を1曲目にする必要があったのか。詞だけ、曲だけならそれなりだが、組み合わさると尋常じゃなくダサく聞えてしまう。祭囃子を連想してしまった。
  • 「雪の朝」、アレンジがスタッフスタッフし過ぎではないか。声質を開いたり閉じたり忙しい。それが表情だとでも思っているだろうか。誰か止めてやるべきだ。このトラックは売ってはいけない質。不具合。
  • しあわせのかたち」、冒頭は調子の良い頃の彼女らしくて悪くはない。Bメロというのかの箇所、印象付けるのかサラッと流すのか、どちらなんだ。声質・音程共に、後ろのほうに行くほど落ちていく。まさかぶっ通しでレコーディングか? 最後の旋律の変化は良かった。
  • 「LOVE IS OVER」、これは歌か? 鑑賞者が口ずさむことを拒否するかのようなフラフラするだけの旋律。どこを聴けと言うんだ? 音量の浮き沈みも意味不明であるし、ここでも音程は頼りない。「弾き語りの雰囲気が必要!」とか言って、ホントに弾き語りで録ったんじゃないか。
  • 「Stay with me」、意味不明なブリッジ有りでガックリ。型にはめないようにしてるつもりなのか落ち着きがない。楽句の終わり方が唐突に過ぎる。いつも思うが、自分の声でコーラス多重はやめたほうがいい。本来のボーカルが埋もれてしまう。コーラスはしっかり録音されているようだが、なぜこのトーンでメイン・ボーカルも録らないのだろう、と思ってしまう。
  • 「二人旅」、この詞の雰囲気、飽きた。忙しい楽句から始めて、それがどんどん引き伸ばされて大らかな感じを出そうとしてるのかも知れないが、最初の落ち着きの無さを受け止めて安心させる力がサビに無い。アレンジも変化なくスーッと入っていくし、何か落ち着かない。途中のバグパイプは何だ? 考えて入れたのか?

かなりうんざりした。ここまで聴いた全ての曲で歌い出しを失敗しているように思うが、どうか。素人じゃないのだから、しっかりしてくれと言いたい。あと個々の曲の質が低いように思う。曲が酷くても、歌がそれを凌駕するということは、スキルのある歌い手ならあると思うが彼女にそんな力はない。もともと歌唱力は危ういのだから、良曲を揃えてそれを歌っていくことでしか、この歌い手の生きる道はなかったはずなのだ。

救いが無い。セルフ・プロデュースなんてやめれば良かったのだ。

何で怒っているのだ、僕は。でもこの怒りとした言いようのない感情を抑えることができない。どうしてここまで堕ちてしまったのだ、谷村有美さん。「docile」での透徹した雰囲気を、「PRISM」での丁寧に作られたサウンドを、「愛する人へ」の真剣さを、どこに忘れてしまったのだ・・・。いや、忘れてきたというか、それ以上伸びなかったのだろう。そしてそれが停滞だということに気付かないまま、周囲におだてられてノリだけで走ってきたのだろう。レーベルや事務所の人間がバカなんじゃないか。と、8年遅れで嘆く。

また、今度聴こう。疲れた。

*1:と思っていたら、クリスマスライブをやっているらしい