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オーマンディのサン=サーンス「オルガン交響曲」

これはダメだ。ちょっといかにもという感じで。サン=サーンス、いけてない曲はとことんいけてない。この曲も変に芝居がかっていて、気に入らない。「ほらほら、深刻な部分だよ。重い音がいいでしょー」「オルガンだよー、聴いて聴いてー!」「ね、最後もすごく盛り上がるでしょう? サイコー!」、もう十分です・・・。表現の可能性がない曲って、聴いてて痛いわ。この曲で言えば、そういう風に芝居がかって演奏するしか仕方がないわけで、オーマンディ特有の薄い音は、この曲には向かないと思う。バルトークドビュッシーでは、また違う魅力が放射されてて素敵だったんだが・・・。

オーマンディって、この曲のような所謂スペクタクルな曲が得意と思われてませんか。それが間違ってると思うんだ。惑星とかローマ三部作とかが名盤として紹介されたり、ね。でも、本当はオーマンディが磨き上げた音色を持つフィラデルフィアの「個性」を味わえる曲のほうがいいんだ。ブルックナーとか面白そう。シェーンベルクとかも録音してないかな? バルトークの録音も気になるし。けど、レコード会社もファンも、そんな曲を演奏するオーマンディは要らないんだろうね。そういうところにオーマンディの悲しみがあるような気がする。